和佐大輔「ベタ・マーケティング」- 本質を叩き込む
和佐大輔の「ベタ・マーケティング」という電子書籍を読んでみた。和佐は、一躍有名になってから10数年を経た現在もトップを走り続けているネットビジネス界の大物。数年前に出版された「ベタ・マーケティング」という電子書籍がアマゾンで売られていたので、読み放題で読んでみたが、ちょっと感動した。内容はシンプルだが、鋭く刺さる本質論を展開していて面白い。
また、最近の「1日たったの5分...」「何もしなくっても」など行き過ぎたセールスプロモーションとは真反対なことを言っている。現在高額のネット商材を販売している者は未経験者とか詐欺師とみなせるレベルのものが多い中、さらりとベタなマーケティング論を展開できるところがスゴイ。そして殆どの人がこのベタな境地は高みであり、至っていないので、習得することが望まれる。もし習得したいなら毎日音読することを勧める。

 

「ベタ・マーケティング」の概要を簡単に

マーケティングについての貴重な教材です。でも「ベタ」が付いています。ベタって「ありきたり」みたいな意味ですよね。ありきたりなマーケティングというのじゃ、興味をそがれます。な~んだ、とパスするあなた。あなたはドーナツ野郎ですか?つまり芯が無いという意味です。この本はマーケティングの本質をきつ~く話している本なんです。だから読むなら覚悟して読んでください。

今や誰もがインターネットを使いますが、ネットはマーケットの意味合いを大きく変えました。例えば、広告を出したら広い地域にしかもターゲットを絞って出すことができます。また、SEOで検索上位を狙えば、関心を持っている多くの読者が、相手の方から寄って来てくれるんです。これは、異次元の進化を遂げたと言えるものなんです。

こうした新たな状況の中で、手段ではなく、どう考えてマーケティングをしていくべきかを話しているのが本書です。例えば、マーケティングは、「繋がる」マーケティングと「囲い込む」マーケティングに大きく分けられ、両方ともに大事なことです。そして一旦始めたら定着するまで同じことを繰り返すこと。1年くらいはやり続けないとダメと言います。

「繋がる」にしろ「囲い込む」にしろ、どちらもイベントをすることが非常に効果的です。例えば、スマホゲームで毎週コンペ試合を催したり、歯科医がインプラントの相談会を毎月催したり、映画館のレディースデー、アマゾンのタイムセールなどもみんなイベントなのです。

では本論に入っていきます。見出しだけみてもある程度の予測はできますが、おそらく見逃しや誤解があると思いますので後で説明します。とりあえず見出しを見てください。

1.お客さんからお金をもらわないといけない
2.価値を提供しないといけない
3.集客しないといけない
4.セールスしないといけない
5.システム化しないといけない
6.フォローアップしないといけない
7.コラボしないといけない
8.進化し続けないといけない
9.一番を目指さないといけない

お客さんからお金をもらわなければならない―すべての基礎!

ビジネスは不確定要素がある中でお客からお金を払ってもらうものです。この泥臭い部分から目を背けてはいけないのです。つまり、これは対面セールスと同質なものだということ。ネットでも対面セールスのエキスをくみ取り、使うことです。実際には対面しなくとも、ネットのマーケティングにも共通する欠かすことができないものがあります。

例えば、セールスで「熱っぽく」説明されたら、無機質に比較されるセールスアプローチより断然効果が違う。だから、よく聞く、アクセスあるけど売れないというのは、「熱っぽさ」がないからです。

なので、まず誰にお金を払ってもらい、どうやってお金を払ってもらうかを決めることです。そこでは熱っぽく語れることから「誰に」を決めてもいい。そしてその人たちにお金を払う気になってもらうことが前提になります。この前提に立てばいろいろなアプローチが出てきます。

誰かにお金をもらうということはそれ以上に何かを提供しないといけないということです。それをサイトにすれば相当コンテンツの充実したものになるはずです。

また、アフィリエーターは、広告主と商品を買いたい人をマッチングする接着剤の役割があります。その際、サイト作り、キーワード選び、記事の書き方、ニーズの見つけ方、ニーズの満たし方を想像していくのです。そして大事なことは人からお金をもらいたいから作るってことです。嘆かわしいことに、このことを忘れたり見失ったりする人がなんと多いことか。

価値の提供!当然です。

価値を一言でいうと「ギャップ」だと言います。こっちが知っていて相手が知らないこととか。あるいはこっちにはできて相手にはできないこと。持ってる持ってないもそうです。

アフィリエイトの場合だとこの関係は全方位なんです。つまり広告主とアフィリエイター、アフィリエイターとお客さんとかです。例えば、広告主が知らない見込み客層とか商品の魅力とかあれば価値の提供ができるんですよ。見込み客のフォローとかで勝手に相談窓口つくったっていい。つまりオンデマンドアドバイザーの出来上がりということです。また、商品を持ったお客さんの将来とかを示すのも非常にいい。

自分のことばかり考えるとドツボにハマってしまう。誰かからお金をもらうということは誰かを満たすことなんです。自分の生み出す価値にフォーカスして、それをひたすら鍛えるのです。

集客しないといけない

インターネットの集客は、コンテンツ化と広告・JVの2つだけです。

コンテンツ化とは、口コミが呼べるようなサイト作だったりSEOの成果が出るようなものです。加えてYouTubeとかTwitter、あるいはFacebookから呼び込むことが可能ですが、とどのつまりは記事自体が面白くないといけない。

広告は初心者には敷居は高いが、効果が出るのは早い。

検索で集客する場合は、幅広いニーズがあり特定のキーワードで検索されているものがよい。例えば、「熊本 車椅子タクシー」のようなもの。キーワード選択で、今この瞬間、それを欲しがっている人がいるのかを考える。

いずれにせよ、キーワードがあるなら、そこに広告を出すとかニーズを満たすコンテンツをつくる。これだけです。キーワード候補は「グッドキーワード」とか「キーワードプラナー」というキーワードツールを使うと実際使われているものが分かります。サジェストを見れば、検索者の意図が分かってくるようになります。重要なのはニーズで、ニーズから出発することです。

例えば、引越のアフィリエイトサイトのキーワードに、「ピアノ 買取」とかいうのもある。これだと引越ニーズがあることが多いし、広告も安く出せる。

そして、キーワードがあってターゲットが絞れれば、次に頑張ることは「一番」になることです。そうしないと選ばれない。ライバルの記事を参考にしたり自分でやってみたりして、一番いい記事にすればいいんです。日頃からアンテナを張っておくことも必要です。

もし、こんなところで努力をしたくないと思うなら、まったくの間違い。この努力を生活の一部にしないといけません。

 

セールスしないといけない

集客の次にセールスをしないといけない。セールスとは一言でいえば責任を持つこと。つまりお金をもらった後、誠心誠意頑張ること。

精一杯頑張り続ける。でも、もし途中で良いものが見つかったらそちらを選ぶ。その結果、70%が賛成、30%が反対という状況になったとしたら、30%の人には別れを告げる。

そもそもセールスではオーバープロミスをしないといけない。それは自分の限界を少し超えたところで約束をする。そして決めたことは決めたことで未来の事実としてどんどん作っていく。

この章は少々分かりずらい。特にネットをしている人には素直に納得してもらえなさそうです。大体、オーバープロミスは法律上問題があるのではと、反論する人もいるだろう。その通り、法律は守らないといけません。なので、法律に規制されないことを前提に話しています。考えないといけないこと、チェックしないといけないことが多くなると思うが、心がければ一歩前進することは確実。

システム化しないといけない

2年目、3年目には、成果を得、そして軌道に乗せたら、ビジネスをシステム化すること。

システム化とは、仕組みと素材とエネルギー(人とお金)でつくるんです。例えば、ステップメールを仕組みにして、コンテンツサイトが素材、そして集客を機能させる(オプトインとか)ということでシステム化完成です。

技術面では、最初から技術に強い人を探しておくのが良い。セミナーにでも行って技術に明るい人に当たる。10人いて1人良ければ結構な高確率という意識を持てばいい。なので、100人当たればいいということ。今だったらFacebookとかオンラインサロンも使える。

1つシステムができれば、あとはシステムの数を増やしていくことです。複数あると、余裕ができます。新しい企画とかも作れるというものです。

フォローアップしないといけない

フォローアップは必要です。お客さんというのはつながりを求めています。また放っておかれるのが嫌いです。顧客満足度をあげたり、市場調査ができ、新しいニーズの発掘もできます。

ニーズの発掘、ビジネスの方向性あるいは大事なオファーは、一度では決めない。何度もジャブを打って一番いいのを空気を察しながら決めていく。なのでお客との接触は大事なんです。

でもやっていない人が多いんだよね。なので気を引き締めてフォローアップに励むべし。フォローアップというのはお悩み相談だけではない。むしろ年賀状とかお歳暮、あるいは「お元気ですか?」みたいなものもつながりを維持できるものなんです。

コラボし、進化をしなければならない

新しいニーズに対応するにはコラボが一番簡単!

そして「教養 = 消費」ということ。教養ある人は高所得者が多いし、消費も増やす傾向があります。なのでどれだけお客さんの教養を高められるかということが消費を促す一つのやり方です。

自分一人でやるより面白いことであれば、何でもコラボの対象になる。未来志向の人とか、より楽しくなることを考えている人とやると楽しくなる。だから自分自身が見ている方向と一致すれば一緒にやった方がいい。そうすれば進化もしますから。

停滞=退化です。常に進化しないといけない。その点、東京は常に変わっていますから、進化を肌で感じられる。そこで自分のためになるためには、しっかりした選択基準を持つこと。

シンプルな選択基準を紹介すると、
■この選択は自分の「可能性」を広げるものかどうか
■この選択は自分の「勝率」をあげるものかどうか
この2つで物事を判断する。

この基準はあらゆることに使える。物を買う時とか、付き合う人を選ぶ時とか、結婚相手を選ぶ時とか全てです。

そしてもう一つ。通ぶるのは可能性を狭めるので注意した方がいい。一挙に扱いずらい奴にされてしまう。大体、人なんて、周りにいる人、今いる場所、日々やっていること、この3つで全部説明がつく。これで十分伝わるんです。

それで、可能性が広がるか勝率が高くなるかを考える。ならないならなるように変えれば良い。可能性が広がり勝率が上がる新しい出会いとか、場所とか仕事とか増やしていけばいい。それで、もし基準に合わないものがあれば切れば良いということ。

友だちを増やそうと考えるなら出会いのある場所に行かなきゃならない。武井壮は毎日六本木のバーに行ってテレビ関係者を顔なじみになった例がある。結局は周りにいる人間が変わったり、増えたり、あるいはいる場所が変わったりやっていることが変わることによって人生は変わる。

なのでこの3つを軸に可能性拡大、勝率アップをしていくことができれば進化につながるということ。どんどん参加していけばいい。費用がかかっても取り返すくらいの気でいないと。取り返せないのはどこかおかしい。

サラリーマンをやっている人は雇い主からお金をもらう。自分でお金をもらうのとは事情が違うし、仕事の重みも違ってくる。雇われていても自分のアイデンティティをもって表現するとサービスがさらに生きてくる。楽しんでチャレンジすればいいんだ。いや自分で責任もてば、選択することができるということ。「いざとなったらやりますよ」てなことが殺し文句になったりするんです。

人に迷惑かけて何が悪いんだ(和佐談)。迷惑かけないで生きていこうとするとスケールがどんどん小さくなっていく。面白くないです。自分で自分に飽きてくるというもの。むしろ誰かに邪魔扱いされるのは誰かにすごく受け入れられていること。つまり、良いことしたら怒られる、というのが世界の基本。そういうもんだと心得ておくのがいいってこと。

一番を目指さないといけない

価値というものを見失わなければ必ず成功する。だからラクな道は無いと諦めてひたすら学び続け、ひたすらやり続けるしかない。余計なことを考えずにひたすらやり続けるのが一番の近道なんです。

ただ、圧倒的な価値とか圧倒的な一番をつくれないと、すぐに飽きられるので気をつけないと!!!

 

 

 

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